荒川の下流、鐘ヶ淵を越え大きく曲がったこの地は、隅田川の落ち口(終点)で、かつて鬱蒼(うっそう)とした森が広がっていました。


人々からは水神の森とも浮洲(うきす)の森とも呼ばれて親しまれていました。


昔、ここから入江が始まり、海となっていたことから「江の口」、すなわち「江戸」の語源ともなったといわれています。


水神の森は、『江戸名所図会』にも描写されているとおり、川岸にあった水神社(隅田川神社)の鎮守の森でした。


川を下ってきた人々には隅田川の入口の森として、川をさかのぼる人々にとっては鐘ヶ淵の難所が近いことを知らせる森として、格好の目印となっていました。


その後、震災・戦災にも消失を免れた森は戦後の開発で失われてしまい、隅田川神社自体も百メートルほど移されて現在地に鎮座しました。
(案内板より)


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