時あたかも、東日本大震災に始まる政治経済混乱の中で、一年余が経過した今、明徳寺ご一山のご厚誼の下に、栗林忠道・今井武夫顕彰平和宣誓碑を建立した。
ここ数年来、世界的な政治経済の激動と混迷の中で、我国は昭和前期の政党政治崩壊と、戦争への歩み想起させるような微候が見られるようになった。
そこで戦争惨禍の体験者として、長野中学四十五回同窓を始めとする有志の私共は、両家ご親族の理解と協力を得て、二度とその間違いを繰り返さないために、長野出身の先達、栗林忠道・今井武夫の生涯と平和的事項を明らかにしたいと願い、二〇〇九年に二人の顕彰会を立ち上げ、種々の活動をし、昨年は現代の覚醒の書として「栗林忠道・今井武夫物語」を出版した。
私共の憂い願いは、すべてこの書に込められている。
この二人の先達は、軍人という困難な立場にありながら、対米国対中国の開戦に対し、最後まで不戦・和平を求め続けた。
私共は今こそその強靭な和平の志願と、人間として義に生き抜かれた高邁な人格を、この「いしぶみ」と己の中に刻み、末永く学び続けて後世に伝えながら、国際平和保持の一端を担うことを、お二人に固くお誓いするものである。
この心 己に刻み 末永く 学び努めて 平和築かむ
人間栗林忠道・今井武夫顕彰会
(顕彰碑碑文より)
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