演 - 田中邦衛
1935年1月5日生[40]。本作の主人公。
先祖は阿波徳島藩出身[41][注釈 16]。
八人兄弟の五男[注釈 17]。
1950年富良野工業高校を卒業[42]。
卒業と同時に集団就職で上京し、東京田端の中村製鋼所、東京上板橋あけぼの自動車修理工場、中央区築地高津自動車サルベージを経て、青山三丁目の坂田商会ガソリンスタンドに入社する[43]。
1968年のサルベージ会社勤務時代に礼子と知り合い、同年結婚[44]。
坂田商会淀橋支店で働きながら一家4人で暮らしていたが、妻・令子の不倫をきっかけに1980年純と螢を連れて郷里の富良野へ帰ってくる。
その時の所持金はわずか7、8万円だった[45]。
その後、令子とは正式に離婚したが、それから2ヵ月あまり後に死別する。
富良野では中畑木材の仕事を手伝ったり、小規模の農業や炭焼きをしたりして、生計を立てる。
発想力と行動力があり、沢から水道を引いたり風力発電を作ったり、井戸を独力で掘ったり、廃品で家を建築したりする。
性格は基本的に温厚だが、頑固なところもあり一度ヘソを曲げると手が付けられなくなることもある。
また、初期には内弁慶なところもあり、外で面白くないことがあると家に帰ってから子供たちに当たることもあった。
「'83冬」では内地(本州)へ出稼ぎへ行く様子も伺える。
みどりの借金を被せられ土地を追われる危機に瀕するも、村の仲間たちの助けもあり危機を逃れる。
「'84夏」では出稼ぎから帰った当日に丸太小屋が焼失する事件が起き、心身が疲弊する様子が描かれた。
「'89」で再び丸太小屋の制作に着工するが、「'92」では一人の寂しさから「アキナ」という柴犬を飼いはじめる。
やがて、純がタマコを妊娠させてしまい、純の不始末を購うため上京して謝罪し、建設用の木材を売り払って100万の金を作り慰謝料として支払う。
かわりに廃石を利用して石の家を建設する。久しぶりに3人が富良野に集う大晦日、螢から就職のため札幌に行くと宣言されて失意に打ちのめされ、純が和久井家に居る螢を迎えに出た間に石の家の建設作業中に屋根から転落。材木に足を挟まれて猛吹雪の中遭難。
未明になっても帰らないことを心配した純が近隣を訪ね歩いた際に加納から建設現場の話を知らされ、三人が駆けつけたことで発見され、九死に一生を得る。
「秘密」では螢の駆け落ちに動揺するが娘の想いをどうにか理解しようと苦悶する。
純の彼女であるシュウから慕われ、二人の交際を応援する。「時代」では無農薬農法に熱意を注ぎ、五郎を慕い教えを請う完次に目をかけていたが、疫病の発生と完次に対する草太の惨い仕打ち、完次の自殺未遂と夜逃げについて草太を責めることもなくじっと見守る。
妊娠し、正吉と結婚すると言ってきた螢には感動の余り涙を流すが、和夫から螢の子の父親が黒木だと聞き、動揺して雪子に相談。
やがて疑惑は確信となるが、それでも螢を支えようという正吉の男気に感謝し、螢の結婚式では酔い潰れるほど舞い上がる。
草太の死後、彼の遺した牧場を純と正吉が継ぐ運びになったことを危惧していた。
「遺言」では五郎の危惧は現実のものとなり、牧場の破綻で五郎の家族は離散状態となってしまう。
それでも恨み言一つ言わずに初孫の快を溺愛し、返済のため富良野を離れた純と正吉を案じていた。
富良野を訪れたシュウから結婚の報告を受けるが頑なに純の所在は明かさず、彼女の手紙を純に送る。
健康面に不安を感じるようになり、螢の強い勧めもあって精密検査を受けるがそのことで自分の死を意識するようになる。
結果的に杞憂だったが不安は拭えず、新吉の勧めで山下に弟子入りして「遺言」を書き始める。
中畑家に入り婿することになった正彦が五郎を慕い、すみえとの新居作りを手がけることになる。
やがて、みずえの病気が発覚。
愛妻の余命を知って動揺する和夫を支えつつ、事情を知る寛次らと共に突貫工事を進める。
その頃、羅臼から訪ねてきた吾平を事情を知らずに建築工事に巻き込み、それを謝罪して自宅に泊め、酒を酌み交わす。
「流氷を見せたい」という純の招待で羅臼を訪れるが、そこで純から結との結婚を相談される。
だが、結が人妻だと聞いて動揺し、純の長時間の説得でようやく納得したものの、吾平の遭難事故に巻き込まれてしまう。
生還した吾平から思わぬ歓待を受けるが、そこにみずえの訃報が届き、純と共に富良野に急ぎ戻り、みずえの死に落胆する和夫を見守る。
やがて、純に嫁ぐ覚悟で富良野に来た結を歓迎し、螢も正吉からの手紙で安堵。久しぶりの家族団欒を楽しむ。
だが、正吉と暮らすため螢が富良野を離れることになり、快との別れに最後まで抵抗し、みっともない悪あがきをする。
完成した五郎の遺言は物語を振り返り、締めくくるものとなった。
倉本の設定では学生時代は女好きであり、付き合った女性はすぐ妊娠することから「一発屋の五郎」というあだ名がつけられていた[46]。
なお、「黒板」という姓は倉本が若い頃に片思いした女性に由来するという[47]。
(wikiより)


⇧⇩ 黒板五郎の石の家。


⇧⇩ 石の家に向かい合って左側にある「 黒板五郎の記念碑 」



⇧⇩ 田中邦衛さんのお墓が造られるとか・・・
